比較級の基礎



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今回は比較級について。

僕には最上級がよく似合う。

うん,だから比較級だって^^

 

この記事では次の事項について学ぶことができます。

○ 形容詞・副詞の級
○ 比較級の変化
○ 比較級の文の作り方
○ than 以下の動詞の省略
○ than I か than me か問題

 

では早速まいりましょう!

 

目次

 

形容詞と副詞の級

形容詞と副詞には「級」と呼ばれる形があります。

これまでの記事では原級による比較(as ~ as)をみてきました。

 

そこで今回はまず「級」とは何かをみていきましょう。

 

形容詞と副詞は,

原級-比較級-最上級

という変化をします。

 

それぞれの役割は次のようになっています。

原級:比較ではなく性質,状況,状態などを表す。

He is tall.(彼は背が高い)

*「背が高い」という性質

 

比較級:他のものとと比較して程度が大きいまたは小さいということを表す。

He is taller than Mike.(彼はマイクより背が高い)

*Mikeより背が高いという比較

 

最上級:3つ以上のものの中で一番程度が大きいまたは小さいことを表す。

He is the tallest among us.(彼は私達の中で一番背が高い)

*us(3人以上)の中で一番背が高い

 

比較級

比較級での形容詞・副詞の形の変化

比較級の作り方には大きく分けて次の2種類があります。

☆原級に-erをつける

☆more を原級の前に置く

 

どちらになるかは単語の音節数によって決まります [音節:子音で区切られた母音の数と考えてほぼ間違いありません(母音+母音は1音節とカウント)。以下の例では音節となる母音をアンダーラインで示しています]。

 

1音節からなる短い単語:原級に -erをつける

例:small→smaller, tall→taller, old→older など

 

2音節以上の長い単語:more を原級の前に置く

例:generous(気前がよい)→ more generous, expensive(値段が高い)→ more expensive など

 

なるほどね。三単現の s つけるときに単語の綴りによって変化するっていうのがあったけど,比較級にもあるの?

ややこしくなってしまいますが,残念ながらあります。次のセクションをみてください。

 

三単現の s についてはこちらでお読みいただけます。

englishluke.com

 

語尾のつけ方が変則的な場合

1音節の場合は語尾に-er をつけると説明しましたが、単語の語尾によって変則的なつけ方となる場合があります。それが次の3パターンです。

 

1. eで終わる単語 → -r だけをつける

例:nice→nicer, strange(奇妙な)→stranger など

 

2. 短母音(短く発音する母音)+ 1子音字で終わる単語 → 子音字を重ねて-er をつける

例:hot→hotter, big→bigger など

 

3. 子音字 + y で終わる単語 → y を i に変えて -er をつける

例:happy→happier, lucky→luckier など

 

 
2番,3番のルールは発音を考えるとわかりやすいかもしれません。
たとえば,hot を hoter としてしまうと「ホッター」ではなく「ホウター」のように読めてしまいます。
同じように happy を happyer としてしまうと 「ハッピ・ャー」ではなく「ハッピャー」となってしまいます(こちらの差は微妙ではありますが)。

 

比較級の文の作り方

比較級の文は形容詞、副詞いずれの場合でも,

比較級 + than + 比較対象

という形をとります。

 

ではこれを例文で確認してみます。

 

形容詞の比較級

1. He is stronger than I.(彼は私より強い)

2. My car is more expensive than his.(私の車は彼の(車)よりも大きい)

3. He is more clever than everybody thinks. (彼は皆が思うよりも利発だ)

注:2番の his は所有代名詞の his です。所有代名詞について詳しくはこちら。

3番の than 以下が1つの文のようになっています。このように than が「接続詞」の役割をして後ろに文が来ることもあります。

 

副詞の比較級

1. She runs faster than Tom.(彼女はトムよりも速く走る)

2. He uses the tool more effectively than I.(彼は私より効率的にその道具を使う)

3. Rainy season ends earlier than we think.(雨の季節は私たちが思うよりも早く終わる) 

 

形容詞、副詞のいずれも「比較級 + than + 比較対象」という形をとってるね。

 

動詞の省略ができる場合,できない場合

上の例文で「than が「接続詞」の役割をして後ろに文が来ることもあります」と説明しましたが、逆に「動詞を省略できる」と考えることもできます。

 

たとえば、

He is stronger than I.

は実は,

He is stronger than I (am).

の am が省略された形とも考えられます。

 

これは

比較級の前の動詞とthan 以降の動詞が同じ場合には省略可能

というルールによるものです。。

 

逆に,

He is stronger than I thought. のように

than の前と後ろの動詞が異なる場合には省略はできません。

 

これは省略してしまうとHe is stronger than Iとなってしまい,「彼は私が思っていたより強い」という意味ではなく「彼は私より強い」という意味が変わってしまうからです。

 

than の後は I か me か

今はどうなっているかわかりませんが、かつては He is stronger than I であって than me ではないよと教えられていたように思います。

 

でも実は、

He is stronger than me.

とも言えます。

 

むしろ,YouTube などでは than me しか聞いたことがありませんので,今やHe is stronger than I ともいえるといった方がより正確かもしれません。

いずれにしても実用上主格も目的格も両方使えると覚えておいてください(人称代名詞の各について詳しくはこちら

 

まとめ

比較級の基礎編でしたがいかがだったでしょうか?

今回は次のポイントをみてきました。

今日のポイント! ○ 形容詞・副詞の級
○ 比較級の変化
○ 比較級の文の作り方
○ than 以下の動詞の省略
○ than I か than me か問題

 

確認テストをご用意しましたので理解度の確認にぜひチャレンジしてみてください。

 

確認テスト

例題を参考に次の文を比較級に変化させてください。

例題 He is strong. (私よりも) → He is stronger than I(または me)。

問題

1. She runs fast.(Tom よりも)

2. I am tall.(彼よりも)

3. This bicycle is expensive.(私のよりも)

解答
1. She runs faster than Tom.
2. I am taller than he(または him).
3. This bicycle is more expensive than mine.

 

あとがき

一度では覚えられなくても反復すると覚えやすくなります。理解した上で問題集などで繰り返し練習してみてください。

最後まで読んでくれてありがとう!!また,遊びに来てね♡